大字伊部の地域にあり、南に面する丘陵傾斜地に営まれ、3基存する。いずれも登窯の形式て半地下式の構造をもっている。天井部は失われているが、壁面はよく残存し、煙出し部も亦良好に保存され、床面には天井を支えた大形の土柱の痕跡も残り、窯跡の附近には陶片・窯道具残片が数多く堆積している。
これらの中、東端のものは最も大きく、長さ約50メートル近く、煙出し部は長方形は穿った孔のほかに大型の土管による施設をも配している。また、中央のものの土柱は2重の土管を粘土で外被してつくられている。これらは室町時代から江戸時代末にかけて、備前燒の古窯として存続したもので、窯の雄大な形式と相まって、内部の構造にも見るべきものがあり、わが国のこの種の窯跡の中でも顕著な例である。
名 称 | 国指定史跡 備前陶器窯跡伊部南大窯跡 昭和34年5月13日指定 |
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所在地 | 〒705-0001 備前市伊部 伊部駅南 |
全 体 | 3基の窯(東側窯跡、中央窯跡、西側窯跡) |
東側窯跡 | 全長53.8m、全幅3~5m 傾斜角度17度の半地下式の登り窯 |
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